夏の新卒採用とは?
「春に内定が出るって聞いてたのに、まだ就活中……私、大丈夫かな?」
「周りは就活終わったって言ってるけど、自分だけ乗り遅れてる気がする……」
そんな不安を抱えながら、カレンダーをふと見ればもう6月。
気温だけでなく、焦りの熱もじわじわ上がってきている学生さんも多いのではないでしょうか。
でも、安心してください。
就活は「夏」でもまだまだチャンスがあります。
実際、企業の中には夏にも新卒採用を積極的に行っているところがたくさんあるんです。
近年では「通年採用」や「秋採用」など、採用活動が多様化してきており、「夏採用」もそのひとつ。
早くから内定を出す企業もあれば、あえて夏以降に採用を始める企業もある。つまり、春で就活が終わらなかったからといって、悲観する必要はまったくありません。
このコラムでは、「夏の新卒採用ってどんなもの?」「本当に内定もらえるの?」「どんな対策をすればいいの?」といった疑問に、やさしく・丁寧にお答えしていきます。
夏採用はいつからいつまで?スケジュールを把握しよう
就職活動って、どうしても「春に終わらせなきゃ」っていう空気がありますよね。
大学3年の3月に就活解禁、4月~6月で面接、6月には内定……みたいな。
でも、現実はそんなにカッチリしたものでもありません。
実は多くの企業が、6月〜8月にかけて「夏採用」として選考を継続しているんです。
夏採用っていつごろ?
企業によってスケジュールはまちまちですが、一般的にはこんな感じです。
- 6月中旬〜下旬:採用再開、募集再告知
- 7月〜8月:エントリー・選考・内定出し
- 9月以降:秋採用や通年採用へとスライド
つまり、6〜8月のあいだに第二波の就活チャンスがやってくるということ。
企業にとっても、春の採用活動が一段落し、「内定辞退」や「採用人数未達」の課題が見えてくる時期なんですね。
そこで、再び学生を募集して、新たな出会いを探そうというわけです。
夏採用の特徴は?
春の就活とは、ちょっと違う空気感があるのが夏採用。主な特徴はこんな感じです。
- スピード感がある
→書類選考〜内定まで2週間程度で決まることも。 - 個別対応が多い
→少人数制の説明会や、1対1の面接が中心に。 - エントリー数が減る
→競争相手が減って、チャンスが広がる可能性も。
このように、夏採用は「のんびりしてたらチャンスを逃すけど、しっかり準備すれば一気に決まる」ような時期です。
夏採用=第二ラウンドと捉えよう
春にうまくいかなかったことを引きずる気持ち、痛いほどわかります。
でも、視点を変えれば「春は準備期間だった」とも言えるんです。
実際、夏採用を「就活の第二ラウンド」と捉えて臨んだ学生たちが、納得のいく企業と出会っていきます。
しかも、最近は通年採用や秋採用を導入する企業も増加中。
就活の時期に「正解」はない時代になりつつあるんです。
だからこそ、まずはこの夏のスケジュール感を頭に入れておきましょう。
カレンダーを見ながら、「どの企業に・いつアプローチするか」の計画を立てることが、第一歩です。
なぜ企業は夏にも新卒採用をするのか?
夏にも新卒採用を行う理由、気になりますよね。春で採用活動が一段落しているはずなのに、なぜ?と思う方もいるかもしれません。
実は、企業側にも「夏にもう一度採用したい」だけの明確な理由があるんです。
理由1:内定辞退が多いから
春に出した内定、実はすべてが確定というわけではありません。学生側にも選択肢がありますから、「やっぱり別の企業に行きたい」「もう一社受けてから決めたい」といった理由で、内定辞退が一定数発生します。
企業としては、その穴を埋める必要があります。そこで、夏に追加で新卒を募集するという流れになるわけです。
理由2:通年採用の一環として
最近では、経団連の就活ルール撤廃の影響もあり、通年で採用活動を行う企業が増えてきました。そういった企業は、春夏秋冬どこかしらで選考をしています。
その中でも夏は、学生の動きが比較的落ち着いている時期でもあり、じっくり選考できる「狙い目の季節」として捉えている企業もあるんです。
理由3:個性のある学生に出会いたい
春の就活ラッシュで集まるのは、いわば“主流派”の学生たち。ですが企業によっては、少し違ったタイプの学生、例えば「じっくり考えて動くタイプ」「一度失敗から学んだ経験を持つ人」など、個性派の人材を求めていることも。
そういった企業にとって、夏採用は視野を広げてくれる存在なんですね。
つまり、企業側にも「夏採用をする必然性」がしっかりあるんです。だからこそ、夏でも堂々とエントリーして大丈夫。むしろ、夏だからこそ出会える企業やポジションもあるはずです。
夏採用のメリットとデメリット
さて、ここからは夏採用の「良いところ」と「ちょっと気をつけたいところ」を両方見ていきましょう。
メリット1:ライバルが減る
春のピークを過ぎていることもあり、夏はエントリーする学生の数が減少傾向にあります。つまり、競争率がやや下がる可能性があるんです。
特に人気企業では春に集中するため、夏は穴場企業をじっくり選べるチャンスでもあります。
メリット2:スピーディーに内定が出やすい
春のように大量のエントリーがない分、企業側も選考スピードを早める傾向にあります。書類選考から面接、内定出しまでがサクサク進むことも多いです。
このスピード感は、すでに何社か経験してきた学生には特にありがたいポイントですね。
メリット3:自分に合った企業と出会える
春の段階では「とりあえず有名企業に」と考えていた方も、夏には少し視野が広がっているもの。自分の軸が固まり、「本当に行きたい会社」が見えてくる時期でもあります。
そんな今だからこそ、夏採用は“自分に合う会社”を選びやすいチャンスなんです。
デメリット1:募集企業が少なく感じる
春に比べると、夏に募集をかける企業数は確かに減ります。選べる企業数が限られるため、「自分の志望業界がもう締め切っていた」なんてことも。
とはいえ、中小企業やベンチャー企業、業界未経験歓迎の企業など、夏ならではの出会いもあるので、視野を広げるのがカギです。
デメリット2:自己分析やES対策が間に合わないことも
「まだ間に合う」と安心しすぎてしまうと、準備不足のまま選考に突入しがち。特に、自己分析や志望動機の練り直しを怠ってしまうと、せっかくの夏採用を逃してしまうことも。
夏は短期決戦です。準備が勝敗を分けます。
夏採用で内定を獲得する学生の特徴とは?
夏採用は春と比べて期間が短く、選考のスピードも早め。そんな中でもしっかり内定を勝ち取っていく学生たちには、いくつかの共通点があります。
「特別な才能がある人たちなんでしょ?」と思いきや、実はどれも今日から意識できることばかり。あなたにも十分当てはまる可能性があるんです。
特徴1:諦めずに行動している
夏の時点でまだ内定がないと、どうしても気持ちが落ち込んでしまいます。でも、内定を得ている人たちは、そこで立ち止まらずに「あと一歩だけ進んでみよう」と動き続けた人たちです。
行動すれば、チャンスと出会う確率も上がります。たった一社のエントリーが、未来を変えることだってあるんです。
特徴2:春の就活での反省点を活かしている
「なんとなくで企業を選んでしまった」「志望動機が浅かった」「面接で緊張しすぎた」……春の選考で失敗した経験は、実は夏に活かせる最高の“財産”です。
夏に内定を取っている学生は、その反省をきちんと振り返り、対策を練り直しています。「今回は同じ失敗をしないぞ」という気持ちが、説得力にも自信にもつながるんですね。
特徴3:情報収集と企業研究が丁寧
夏採用は情報が少ないぶん、どれだけ主体的に動けるかがカギ。特に中小企業やベンチャー企業は、自社サイトでのみ募集をしていたり、合同説明会を開かないこともあります。
その中でしっかり情報をつかみ、企業理解を深めたうえで応募できる学生は、面接でも印象が違います。「この人、本当にうちのことを知ろうとしてくれてるな」と思わせることができるんです。
特徴4:自分の言葉で話している
これは、夏に限らず重要なことですが……夏採用では特に、自分の言葉で「なぜこの会社なのか」を語れるかどうかが問われます。
テンプレ的な志望動機や自己PRではなく、「自分の経験」や「思い」を交えて語ることで、企業側の心にも響くのです。
夏採用で成功するための戦略と準備
ここからは実践編。夏採用で内定を勝ち取るためには、戦略と準備がとても大切です。
「なんとなく応募して、なんとなく面接に行って……」では、せっかくのチャンスも逃してしまいます。限られた期間で成果を出すには、ちょっとした工夫と計画性がカギになります。
ステップ1:夏採用を行っている企業を探す
春ほど大々的に情報が出回っていないのが夏採用の特徴。だからこそ、受け身ではなく「自分から探しにいく姿勢」が重要です。
以下のような方法で情報収集をしてみましょう:
- 各企業の公式サイトの採用ページを直接チェック
- 就活エージェントに相談して非公開求人を紹介してもらう
- 中小企業やベンチャー企業の特集が組まれた求人サイトを見る
- SNS(特にTwitterやLinkedIn)での採用情報発信に注目
ステップ2:エントリー前に企業研究と自己分析をセットで
「この会社、夏でも募集してるから応募しよう」だけではもったいない!
せっかくチャンスがあるのだから、しっかり企業研究をして、自分との接点や共感ポイントを探しましょう。あわせて、「なぜ前回の選考はうまくいかなかったのか」も見直して、自己分析をもう一度丁寧に行ってみてください。
この2つを掛け合わせることで、説得力ある志望動機が生まれてきます。
ステップ3:書類の質を高めよう
エントリーシート(ES)や履歴書も、春と同じテンプレを使い回すのではなく、企業ごとに内容を見直すのが理想です。
夏は企業側も「この時期に応募してくるのはどういう人だろう?」と注目している時期。だからこそ、気持ちのこもった一文が評価されたりもします。
「もうひと頑張りしてみよう」と自分に声をかけながら、丁寧に仕上げていきましょう。
ステップ4:面接対策は“短期集中型”で
夏採用は選考スピードが速いぶん、面接対策も時間をかけすぎず、ポイントを押さえた練習が大事です。
- よくある質問に自分の言葉で答えられるか?
- 自己PR・ガクチカ・志望動機は一貫性があるか?
- 面接官から見て「納得感」があるか?
不安な方は、友人やキャリアセンターで模擬面接をお願いしてみるのもおすすめです。
ステップ5:選考が進んでからの対応にも注意
「夏に内定が出ても、また迷ってしまうかも……」そんな心配がある方もいるかもしれません。
迷ったときは、「自分が就活を通じて何を大切にしてきたか」「その会社でどんな働き方をしたいのか」をもう一度振り返ってみましょう。
“夏だから”内定が出たのではなく、“夏でもちゃんと準備したから”内定を得られたのだと、きっと自信を持てるはずです。
夏採用で成功するための戦略と準備
ここからは実践編。夏採用で内定を勝ち取るためには、戦略と準備がとても大切です。
「なんとなく応募して、なんとなく面接に行って……」では、せっかくのチャンスも逃してしまいます。限られた期間で成果を出すには、ちょっとした工夫と計画性がカギになります。
ステップ1:夏採用を行っている企業を探す
春ほど大々的に情報が出回っていないのが夏採用の特徴。だからこそ、受け身ではなく「自分から探しにいく姿勢」が重要です。
以下のような方法で情報収集をしてみましょう:
- 各企業の公式サイトの採用ページを直接チェック
- 就活エージェントに相談して非公開求人を紹介してもらう
- 中小企業やベンチャー企業の特集が組まれた求人サイトを見る
- SNS(特にTwitterやLinkedIn)での採用情報発信に注目
ステップ2:エントリー前に企業研究と自己分析をセットで
「この会社、夏でも募集してるから応募しよう」だけではもったいない!
せっかくチャンスがあるのだから、しっかり企業研究をして、自分との接点や共感ポイントを探しましょう。あわせて、「なぜ前回の選考はうまくいかなかったのか」も見直して、自己分析をもう一度丁寧に行ってみてください。
この2つを掛け合わせることで、説得力ある志望動機が生まれてきます。
ステップ3:書類の質を高めよう
エントリーシート(ES)や履歴書も、春と同じテンプレを使い回すのではなく、企業ごとに内容を見直すのが理想です。
夏は企業側も「この時期に応募してくるのはどういう人だろう?」と注目している時期。だからこそ、気持ちのこもった一文が評価されたりもします。
「もうひと頑張りしてみよう」と自分に声をかけながら、丁寧に仕上げていきましょう。
ステップ4:面接対策は“短期集中型”で
夏採用は選考スピードが速いぶん、面接対策も時間をかけすぎず、ポイントを押さえた練習が大事です。
- よくある質問に自分の言葉で答えられるか?
- 自己PR・ガクチカ・志望動機は一貫性があるか?
- 面接官から見て「納得感」があるか?
不安な方は、友人やキャリアセンターで模擬面接をお願いしてみるのもおすすめです。
ステップ5:選考が進んでからの対応にも注意
「夏に内定が出ても、また迷ってしまうかも……」そんな心配がある方もいるかもしれません。
迷ったときは、「自分が就活を通じて何を大切にしてきたか」「その会社でどんな働き方をしたいのか」をもう一度振り返ってみましょう。
“夏だから”内定が出たのではなく、“夏でもちゃんと準備したから”内定を得られたのだと、きっと自信を持てるはずです。
夏採用でよくある不安・質問Q&A
夏採用を前向きに捉えられるようになってきたけれど、それでもやっぱり不安はつきもの。
ここでは、就活生からよく聞かれる質問にQ&A形式でお答えしていきます。「あ、それ気になってた!」という疑問がきっと見つかるはずです。
Q1:夏採用って“第二志望”みたいで不利じゃないの?
A:そんなことはありません。企業によっては、むしろ夏から本格的に採用を始めるケースもあります。
また、春に決めた学生たちの内定辞退などで“良いポジション”が空いていることも。企業にとっては、「今、意欲的に動いている学生」はむしろ魅力的なんです。
Q2:もう大手は採用してないの?
A:大手企業でも、職種や部門によっては夏採用を行っているところもあります。
特にグループ会社や子会社、地域別採用などは見逃されがち。リクナビやマイナビだけでなく、各社の採用ページをこまめにチェックするのがコツです。
Q3:今からじゃ遅い気がする……
A:気持ちはよくわかります。でも、遅いかどうかは「行動してみないとわからない」のが本音。
実際に、夏に活動を始めて内定をもらった先輩たちもたくさんいます。まずは1社、動いてみるところから始めてみてください。
Q4:夏採用で内定が出ても、評価は低く見られない?
A:そんなことはありません。内定の重さは“時期”ではなく、“内容”で決まります。
企業は、選考を通してあなた自身の熱意や能力を見て判断しています。夏に得た内定だからといって、それが春の内定より価値が低いということは決してありません。
Q5:内定が出たけど、他の企業も受けたい……
A:それも自然な感情です。ただ、企業によっては「いつまでに返事をください」と期限が設けられていることも。
迷ったときは、キャリアセンターや就活アドバイザーに相談してみるのも手。納得のいく選択をするためには、“決断する勇気”と“相談する柔軟さ”の両方が大切です。
夏採用を経て内定を勝ち取った学生の体験談
ここでは、実際に夏採用を経験し、内定を勝ち取った先輩たちの声をご紹介します。
「本当に夏でも内定ってもらえるの?」 「どうやって気持ちを切り替えたの?」
そんな疑問に、リアルな体験談が答えてくれるはずです。
体験談1:春は全滅。でも夏に第一志望へ(Mさん・文系・女性)
春の就活では大手企業を中心に受けていましたが、どこも最終面接で不合格。気がつけば6月末。「もう今年は無理かも」と落ち込みつつも、最後のつもりで夏採用の求人を検索。
偶然見つけた中堅の広告代理店に応募してみたところ、面接官との会話が楽しく、「ここで働きたい!」と心から思える企業に出会えました。そこからはトントン拍子に進み、8月には内定!
「春で終わらなかったからこそ、自分に合った会社に出会えた」と今では思っています。
体験談2:視野を広げて地方企業へ(Kさん・理系・男性)
研究に集中しすぎて、就活を始めたのは5月後半。あっという間に大手の選考は終わっていて焦りました。
そんな中でUターン就職を視野に入れて地方の企業を調べていたところ、地元のメーカーが夏採用をしていることを知りました。
少人数の会社でしたが、工場見学で「社員同士の距離が近くて楽しそう」と思えたのが決め手に。理系の知識も活かせそうで、納得のいく選択ができました。
体験談3:就活うつから立ち直って(Sさん・文系・女性)
春にうまくいかず、自信をなくして一時は就活を休んでいました。でも、「このまま終わるのはイヤだ」と思い直し、キャリアセンターの先生に相談。
紹介してもらったベンチャー企業の説明会に参加したところ、社長が登壇していてびっくり。話を聞いて「この人のもとで働きたい」と直感しました。
ESや面接対策もキャリアセンターと二人三脚で準備し、7月末には内定。春にうまくいかなかった経験が、むしろ自分の成長につながったと思っています。
まとめ:夏の新卒採用はまだ間に合う!
ここまで読んでくださったあなたに、最後にお伝えしたいことがあります。
それは――夏の就活、まだまだ間に合います。むしろ、ここからが本番です。
春の就活でうまくいかなかった人も、出遅れたと感じている人も、そして「自分にはもうチャンスがないかも」と悩んでいる人も。
大丈夫。夏には夏の選択肢があり、夏だからこそ出会える企業が必ずあります。
この記事で紹介してきたように、夏採用には多くのメリットがあります。スピード感のある選考、個別対応、そして“今動いている”学生ならではの熱意。それらが、あなたの強みになります。
もちろん、情報収集や準備は必要ですが、何よりも大切なのは「自分を信じて動くこと」。
一歩踏み出すその勇気が、未来を変える第一歩になるはずです。
今、あなたが就活に対してどんな気持ちを抱えていたとしても、それをきっかけに行動を始めたなら、すでに第一歩は踏み出せています。
焦らなくても、遅くありません。
夏は、巻き返しのチャンス。
そして何より、自分と向き合い、本当に納得できる就職先と出会う“最高のタイミング”かもしれません。
あなたの夏が、笑顔で終われるものになりますように。
心から、応援しています。